ここは「ジッキョヌホー(瀬利覚の川)」という湧水地です。
知名町の瀬利覚という集落に位置します。
島全体が隆起珊瑚礁で生成されており、水資源の確保が困難な環境のなか、集落の中心に位置するこの湧水は生命の源として集落民の生活を支えてきました(あたりまえですが、海水などは生活用水としては使えないため)。
現代になり水道もだいぶ普及しておりますが、この湧水地は知名町指定有形文化財、瀬利覚字指定民俗文化財に指定され、原型のまま保たれえています。
とはいえ現在も昔と変わらずに集落のシンボルとして崇拝を受け、農業用水、洗濯、野菜洗い、子供たちの遊び場など地域コミュニティの場となっており、文字通り、生活に欠かせない場所となっています。
ジッキョヌホーは平成20年6月に「平成の名水百選」に選定されました。
集落の生活を支えてきた場所であり、移り行く様々な歴史を見てきてなお、元の形をとどめたまま、現在でも集落の生活の一部となっています。
そういった事も含め、今回「平成の名水百選」に選定されたことは、とても素晴らしく誇らしいことです。 この先も様々な時代の流れがあることと思いますが、ずっと変わらずに残していって欲しいものです。
おじいちゃん、おばあちゃんが子供の頃から親しんだこの場所で、自分の子や孫達も親しんでいる。
そんな場所であり続けてくれることを祈っています。